組み込みシステムにネットワーク機能が加わると、より柔軟なシステム設計が可能になります。例えば、複数のノード間でそれぞれの情報を共有しながら動作を行ったり、ある機能を分離して複数のノードでシェアする事が可能になります。このように、ネットワーク機能を追加することで、単独で動作を行う場合と比較してシステムの可能性が大きく広がります。
今回の実装
今回の実装では、組み込みシステム上で動作している3Dグラフィクス・システムにネットワーク機能を追加し、レンダリングステータスの獲得をWebブラウザで行います。組み込みシステムは、通常の3Dグラフィクス処理に加えてWebサーバ機能が実装され、Webクライアントから要求されたHTTPリクエストに対して応答を返します。
実装の概要
Webサーバ機能を実現する為に、インターネット・プロトコル・スイートをシステムに実装します。インターネット・プロトコル・スイートは、アプリケーション、トランスポート、インターネット、リンクの4つの層で構成されます。
アプリケーション層-HTTP
- アプリケーション層はHTTP(HyperText Transfer Protocol)を実装します。
トランスポート層-TCP
- トランスポート層はTCP(Transmission Control Protocol)を実装します。
インターネット層-IP
- インターネット層はIP(Internet Protocol )を実装します。
リンク層-Ethernet
- リンク層は、10M/100MbpsのEthernetを実装します。