ISEとVivado

Xilinx社のFPGA用開発ツールには、VivadoとISEの2種類があります。簡単に言ってしまえば、Vivadoは比較的新しいFPGA用の開発ツール、ISEは旧式FPGA用の開発ツールです。
一般的に、新しいFPGAの方が高機能ですが、アプリケーションによっては必ずしも高機能を必要としません。ちょっとした論理回路が実装できれば十分であったり、ある特定のインターフェース機能さえあれば、高機能は必要としない場合もあります。このため、開発ターゲットのFPGAに応じてVivadoとISEを使いわける必要があります。

売上高におけるFPGAの割合

新しいFPGAと旧式の(古い)FPGAの需要は、Xilinx社のForm 10-K(有価証券報告書)に記載があります。
2017 Annual Report on Form 10-K

製品分類

Form 10-Kによると、Xilinx社では製品を2つのカテゴリに分類しています。

カテゴリ 説明
アドバンスド・プロダクト UltraScale+, UltraScale and 7-seriesといった最近の製品(8nm, 20nm, 16nm)
コア・プロダクト それ以外の製品

アドバンスド・プロダクトとコア・プロダクトの定義は定期的に変更されており、最新の定義は2016年4月に決められています。この定義に当てはめると、45nmのSpartan-6や、Virtex-6,Spartan-3といった旧式の製品はコア・プロダクトに分類されます。

アドバンスドとコアの割合

売上高におけるアドバンスド・プロダクトとコア・プロダクトの割合は次のとおりです。

2017 2016
売上高(単位:100万) 割合(%) 売上高(単位:100万) 割合(%)
アドバンスド  $1,080.7  46  $746.5  34
コア  $1,268.6  54 $1,467.4  66
合計  $2,349.3  100 $2,213.9  100

コア・プロダクトの割合は年々減っています。Form-10Kによると、2017年度にコア・プロダクトの割合が減った主な理由は、Spartan-3とVirtex-6の売上減少です。また、2016年度も2015年度と比べるとコア・プロダクトの割合が下がっており、その理由は主にVirtex-5, Virtex-6, Virtex-2の売上減少です。

ISE用のFPGA

減少傾向にあるとはいえ、コア・プロダクトの比率は売上高の50%以上を占めていることがわかります。 つまり、約50%の売上高を占めるFPGAの開発にはVivadoではなくISEが使われています。例えば、Spartan-6の開発を行う場合にはISEを使うしかありません。このように、ISEは2017年の時点で売上高の50%以上を占めるコア・プロダクトの開発ツールですが、2013年10月のバージョンを最後に、新しいバージョンをリリースする予定がないという判断は興味深いところです。それだけISEの完成度が高いということかも知れません。

新しいISEがリリースされていた

開発が終了していたISEですが、2018年2月にSpartan-6専用としてWindows10をサポートしたバージョンがリリースされたようです。
ISE がWindows 10 でサポートされるようになりました
確かに、ISEをインストールするOS自体の入手困難になった場合、このような形でサポートを行わざるを得ないかもしれません。 実際問題、デバイスドライバが関係してくるChipScopeやビットストリームの転送は、Windows版の方が設定が楽です。

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