Ultra96-V2は、Zynq UltraScale+ MPSoC ZU3EG A484を搭載したシングルポードコンピュータです。SDカードから起動したLinuxで動作します。
Ultra96-V2は、他の多くのFPGAボードと異なり、USB接続で簡単にUARTやJTAGを利用することができません。UARTやJTAGを利用するには、オプションとして用意されているUltra96 USB to JTAG/UART Pod Adapter($46)をUltra96-V2に接続する必要があります。
ただ、UARTやJTAGの信号はピンヘッダーに出力されているので、純正オプション以外の方法でUARTやJTAGが利用できるか確認を行ってみました。
UARTとJTAGの確認方法
UARTはRaspberry Piなどに利用できるUSB-UART、JTAGはXilinxのPlatform Cable IIを利用しました。
回路図の確認
UARTは4ピンのJ1ヘッダーに出力されています。
![](https://fpga.kice.tokyo/bitpress/wp-content/uploads/2023/09/UART.png)
JTAGは8ピンのJ3ヘッダーに出力されています。
![](https://fpga.kice.tokyo/bitpress/wp-content/uploads/2023/09/JTAG.png)
実際の接続
UARTとJTAGのピンヘッダは、2mmピッチです。2mmピッチのピンヘッダ(メス)を用意し、ピンヘッダとUART、JTAGを接続します。
UART
TX, RX, GNDの3本を接続します。TX, RXはクロス接続です。
![](https://fpga.kice.tokyo/bitpress/wp-content/uploads/2023/09/uart.jpg)
USB-UARTを接続したPCでTeraTermを起動してボーレート115200で接続すると、Linuxのコンソールにアクセスできました。
![](https://fpga.kice.tokyo/bitpress/wp-content/uploads/2023/09/ultra96_v2_con_org.jpg)
JTAG
TCK, TMS, TDO, TDI, GND, VREFをPlatform Cable IIの対応するピンに接続します。
![](https://fpga.kice.tokyo/bitpress/wp-content/uploads/2023/09/jtag.jpg)
Vivado MLを起動してHardware ManagerからOpen Targetを実行すると、FPGAデバイスにアクセスすることができました。
![](https://fpga.kice.tokyo/bitpress/wp-content/uploads/2023/09/ultra96_v2_jtag2.jpg)